全国バイオマス発電所情報【北海道】

全国バイオマス発電所情報

当記事では公開日時点でのFIT認定されている1,000kW以上の各バイオマス発電所の情報や、公開されたことのある求人などをまとめています。
一応、建設予定のバイオマス発電所についても建設予定が確定していたり、情報が明確に開示されているものはなるべく載せていきます。

現在FIT認定されて運転している北海道のバイオマス発電所は、僕の調べた所約18件ほどになっています。

燃料の略称はWC:木質チップ(未利用材、一般木材、建築廃材含む)、WP:木質ペレット、PKS:ヤシ殻となっています。

【2007年11月運開】バイオマスエネルギーセンター

単板や合板を製造する津別単板協同組合が保有する木質チップボイラーで、FIT制度開始以前の2007年11月から運開しておりFIT制度開始後の2013年11月にID認定取得済み。

よしみねのストーカボイラーを採用しており発電出力は4,700kW。

蒸気を製品乾燥用に使用し余剰分を発電に回して自社工場で消費しているとのこと。

求人情報関係は見つけられず。

http://fpp.shiojiri.com/council/files/2013/20130307-1-1.pdf

【2015年12月運開】王子グリーンエナジー江別

王子オールディングス100%子会社の王子グリーンリソースにより建設された発電所で、燃料は国内の未利用材の他、製材廃材、バーク、輸入PKSを使用。

住友重機械工業の循環流動層ボイラーを採用しており発電出力は25,400kW。

第2発電所の計画もあったようですが円安による事業採算が見込めず計画中止となった模様。

「20万トン」の未利用材を有効利用、王子が北海道で木質バイオマス発電
他の用途に利用できない樹木の一部分をボイラーで燃やして電力を得る木質バイオマス発電。排出した二酸化炭素が再び樹木に戻るため、再生可能エネルギーの一種である。製紙大手の王子ホールディングスは国内3カ所に発電所を建設、北海道では年間20万トンの山林未利用材を用い、25MWの出力を得る。

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【2016年9月運開】紋別バイオマス発電所

住友林業と住友共同電力の共同出資で設立されたバイオマス発電事業。

住友重機械工業の循環流動層ボイラーを採用しており発電出力は50,000kW。

燃料には協力会社からのチップや輸入PKS、助燃料に石炭も混焼される。

求人はホームページで公開されているものの、現在の募集はない模様。

紋別バイオマス発電株式会社

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【2017年4月運開】苫小牧バイオマス発電所

クラボウの流動床ボイラーを採用しており発電出力は6,194kW。

燃料はイワクラ、三井物産フォレスト、北海道森林組合連合会より供給される未利用材を利用。

維持管理は三井物産フォーサイトからの契約社員が行っている模様。

苫小牧バイオマス発電 | Tomakomai Biomass Powerplant.
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チャーメン
チャーメン

契約社員とはいえ年収200万台は流石にちょっと低すぎるかなぁ・・・

【2017年4月運開】石狩バイオマス発電所

廃棄物処理業のジャパンサイクル(宮城県大崎市)が100%出資するエネサイクルが建設した。

メーカはテスナエナジーでガスエンジンを採用しており発電出力は1,200kW。

木材チップをそのまま燃料とするのではなく、高純度の木炭を作った上で高温の蒸気と反応させて水素を発生させ、燃料としている。

テスナエナジーは2019年2月に山形バイオマスエネルギーで同型ボイラー試運転中に爆発事故を起こし、これにより資金繰りが悪化し倒産している。

チャーメン
チャーメン

当発電所の試運転中にも炉が溶解するトラブルがあったらしく、技術的にもファイナンス的にも厳しかった模様・・・

https://enecycle.netlify.app/ja/

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【2018年8月運開】白糠バイオマス発電所

業務スーパーでおなじみの神戸物産が立ち上げたバイオマス発電所。

タクマボイラーを採用しており発電出力は6,250kW。炉形式は不明だがタクマの中規模ボイラーなのでおそらくストーカ炉か流動床のどちらかだと思われる。

売電だけでなく、発生した熱を利用してキノコ栽培などにも生かすとのこと。

エコ再生エネルギー事業|神戸物産 食品業として日本最大の製販一体企業
株式会社神戸物産のエコ再生エネルギー事業のページです。神戸物産の特徴や販売小売事業、外食・中食事業、エコ再生エネルギー事業、海外事業などについてご紹介しています。業務スーパーをはじめ小売から製造まで「食」に関わる事業を展開する株式会社神戸物産のウェブサイトです。

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【1号:2019年2月、2号:2022年10月、3号:2023年3月運開】網走バイオマス発電所

再生可能エネルギー発電システムの開発設計・販売・施工・保守管理を手掛けるWIND-SMILEが立ち上げたプロジェクトで、石油資源開発など6社が出資して立ち上がった。

現在は1~3号機までが運転を開始しており、その全てにおいて燃料は北海道産の木質チップを100%で、間伐材などの未利用材や一般材を使用する。

ボイラーメーカーはWIND-SMILEが独占供給契約を締結しているドイツのINTEC Engineeringで炉形式は全てストーカ炉。発電出力は1号機が1,995kWで2,3号機はいずれも9,900kW。

運営・保守はWIND-SMILE子会社の合同会社WOOD-SMILEが行っている。

合同会社網走バイオマス第2・第3発電所
合同会社網走バイオマス第2・第3発電所のホームページです。地域の電源を、地域の燃料で、地域の方が生み出す。私たちは「地域になくてはならない発電所」を目指します。

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チャーメン
チャーメン

求められるスキルに対して給料低くないですかね・・・?

【下川町:2019年5月、当別町:2021年7月運開】北海道バイオマスエネルギー

三井物産が設立した会社で、下川町と当別町にプラントが存在する。

EPCはナラサキ産業がが行いメーカーはブルクハルトでガス化エンジンを採用。発電出力は下川町が1,997kW(165kW×11基)で当別町が1,090kW。

どちらも木質ペレットを燃焼させたガスを利用したガスエンジンで発電する。

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求人情報(下川バイオマス発電所)

【2020年5月運開】ENEOSバイオマスパワー室蘭

JXTGエネルギーと日揮ホールディングスの共同出資にて立ち上がったバイオマス発電所で、日本国内でも珍しいPKS100%専焼ボイラー。

住友重機械工業の循環流動層ボイラーを採用しており発電出力は74,900kW。

運転・保守・経営全てがエネオスからの出向者で行われているとのことで公開されている求人は見つからず。

チャーメン
チャーメン

僕の前職の知り合いがこの発電所に見学に行っていますが、試運転時代は相当な設備トラブルがあったみたいです。(詳細は不明)

ENEOSバイオマスパワー室蘭合同会社
ENEOSバイオマスパワー室蘭合同会社のウェブサイト。

【2020年12月運開】北斗バイオマス発電所

三菱重工パワーインダストリーの流動床ボイラーを採用しており発電出力は1,990kW。

燃料は全て国内材を使用。

京葉ガスエナジーソリューションが立ち上げて運営・保守はスマートエナジーが行っている。

北海道北斗バイオマス発電所|事例実績|京葉ガスエナジーソリューション株式会社
間伐材などの未利用木材等を燃料として活用した、木質バイオマス発電所です。 森林資源を活かしたエネルギー源を用いた発電で、脱炭素社会の実現に貢献しています。

求人情報

チャーメン
チャーメン

苫小牧バイオマス発電所と同じく契約社員で約280万から。

北海道は給料単価が安いのかもしれませんね・・・

【2020年12月運開】釧路火力発電所

JFEエンジニアリングがフィンランドのValmet(バルメット)社と業務提携してCFBボイラを採用した発電プラントで出力は112,000kW。

電力エネルギーインフラ向けの投融資に特化した投資ファンドの運営会社IDIインフラストラクチャーズが100%出資して立ち上がった石炭火力発電所で、バイオマス燃料も30%ほど混焼されているとのこと。

運営・保守は釧路コールマインが設立したKCMコーポレーションが行う。

チャーメン
チャーメン

時代に逆行した石炭火力を新設すると言うことで、ネットで調べるだけでも近隣住民たちの反対意見が多く、臭いや騒音問題など近隣住民との間にはけっこうなトラブルがあったらしい・・・というか多分今もあると思います。

株式会社釧路火力発電所 | Kushiro Power Station Co., Ltd.
Kushiro Power Station Co., Ltd.

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【2023年2月運開】勇払エネルギーセンター合同会社

日本製紙と双日の共同出資で立ち上がったバイオマス発電所で、もともと紙の生産を停止していた日本製紙の白老事業所内に建設された。

タクマのストーカ炉ボイラーを採用しており発電出力は74,950kWと、2023年7月時点ではバイオマス専焼で北海道最大級。

主燃料は海外の輸入チップとPKS、国内の未利用材も利用。
運転や保守は日本製紙が行っている。

苫小牧の勇払バイオマス発電所 運転開始1カ月 内部を公開 | 北海道ニュースリンク

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【2023年3月運開】石狩バイオエナジー

奥村組、九電みらいエナジー株式会社および株式会社New Circle Energyが共同出資し建設された。

ボイラーにはアンドリッツ社(オーストリア)製の循環流動層を採用し発電出力は51,500kW。

燃料には木質ペレット並びにPKSを燃料とし、奥村組が操業および経営管理、九電みらいエナジーが技術全般をそれぞれサポートする。

石狩バイオエナジー合同会社 | 再生可能エネルギー発電事業

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【2025年4月運開予定】苫東バイオマス発電所

エクイスグループと北海道電力が出資して立ち上げられたバイオマス発電事業。

ボイラーにはアンドリッツ社(オーストリア)製の循環流動層を採用し発電出力は50,000kW。

燃料には輸入材の木質ペレットとPKSを使用する。

現在建設には着工しており2025年度内に運開予定。

チャーメン
チャーメン

2017年に運開した苫小牧バイオマス発電所、、2023年2月に運開した勇払エネルギーセンターに続き、苫小牧市で3つめの大型バイオマス発電!

【2026年1月運開予定】石狩地域バイオマス発電

丸紅クリーンパワーと大成建設の共同出資により設立されたバイオマス発電所。

三菱重工パワーインダストリー製の流動床ボイラーを採用し発電出力は9,950kW。

燃料は国内材100%で地域の未利用材を使用する。

チャーメン
チャーメン

2023年に同市内で石狩バイオエナジーが輸入材メインで運開したり、同じ北海道で王子グループが江別2号機の建設を採算不良で断念する中、国内材一本勝負で建設に踏み切ったのは結構思い切ったと思いますね!

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