近隣住民からのクレーム対応!

発電所の日常

皆さんは仕事でクレーム処理したことありますか?

僕はあります。いっぱいあります。

というかバイオマス発電所で働いていく以上クレーム処理と言うのは切っても切り離せない問題となってくるんです。

今回は僕がバイオマス発電所で働いてきた時に対応した色んなクレーム事情をご紹介します。

燃料由来の臭いに関するクレーム

バイオマス発電所の燃料には基本的に木屑が使用されていますよね?皆さんは木屑の匂いを嗅いだ時どう思いますか?

自然由来の良い香り?

一瞬嗅ぐだけならそうかもしれませんね。

でもそれが24時間だったら?頭おかしくなるかもしれませんよ。

更に木屑の匂いならまだマシで、燃料がPKSや抜根材みたいな発酵している燃料残渣だったらもう最悪です。

だってあれ、発酵したう〇こですもの。

いや違うけど。でも本当に臭い。

そこで働いている自分ですら耐え難いのにそれが24時間匂ってきたら殺意湧いても仕方ないです。

このように燃料の臭いというのはバイオマス発電所の近隣住民クレーム件数でも圧倒的に多い問題の一つで、しかも臭いというのは数値化できるようなものでないので、僕たちがどんなに大丈夫と思っていても近隣の人からしたら臭いだろ!!なんて言われることもしょっちゅうあります。

僕たちのやってた対策としては、トラックに詰め込んだ燃料はなるべく頑丈に包んで持ってきてもらう、人の出入りの少ない朝一番もしくは夕方に持ってきてもらう、風向きが近隣住民側に吹いていたら消臭剤を燃料ヤードに撒くなどですが、正直どれにしたって焼け石に水みたいなもんで、

「僕たちちゃんと臭い対策考えてますよ!!」

っていうアピールでしかありません。

申し訳ないですが本音を言ってしまえば慣れてもらうしかない・・・といった感じです。

工場の音に関するクレーム

頑張ってローン組んでついに買った念願の一軒家♪

周辺は静かでお店や学校も近いし近隣住民の人もいい人ばかり!

ここから心機一転頑張るぞー♪

そこへ突如建設されるどでかいバイオマス発電所!!

朝から晩までシューシューなんか吹いてるし機械の音がガーガーうるさいし何かクッサイ!!

一体どうなってんだよ!!どうしてくれんだよ私たちの生活!!

・・・近隣住民の声を代弁するならこんな感じでしょうか。

歴史ある会社の周辺に後から引っ越してきてクレーム言われるなら「最初から分かってたじゃん。あんたら後から来てなに言ってんの」という思いもあるのですが、バイオマス発電所は最近建設されたものが多いので歴史としては数年しかないような所ばかりです。

つまり僕たちが一番新参者なんです。

こうなると住民側からしてみれば「後から来て騒音異臭まき散らす迷惑者」と言うクレームを言う大義名分を得てしまうのでこちらには打つ手がありません。

安全弁なんか噴かせた日にはあまりの轟音に警察呼ばれる始末です。

対策?ありません。だって音出すなって言われたら工場停めるしかないですもの。こちらはとにかく腰を低くして謝り倒すしかないのです。

見た目に関するクレーム

工場からは冷却塔で蒸発した冷却水の水蒸気、脱気器で脱気されてから排出される凝縮ガス、ボイラー水のブローで発生するフラッシュ蒸気、ボイラーで燃焼した排ガスを外部へ放出しています。

放出する時にはどうしても外気との温度差により白い色をした水蒸気が出ますが、この蒸気に関して近隣住民の方より「何を出しているんだ!!」とクレームを受けることがあります。

当然ですが外に放出するものについては環境にも人体にも影響のないものであり、僕たちのようにプラントで働いているような人ならそれも分かっているんですが、そういったものに無知な人からすればどんな成分が含まれているか謎の気体が近隣に放出されていると思うと不安なんだと思います。

特に冷却塔からはかなり大量の水蒸気を発生させているので、無害と分かっていても結構ビックリする時があります。あと、道路に面していると視界を塞ぐ原因になるので、冷却塔に「白煙防止機能」が付属してあったりします。

人に対するクレーム

工場憎けりゃ従業員まで憎い。

朝から晩まで出入りする大きなトラックドライバー、重機乗り回す運転員、何やら胡散臭い出入業者、バイオマス発電所に出入りするあらゆる人は監視されことあるごとにクレームが入ります。

・・・というのは少し言い過ぎですが、実際トラックドライバーの方は運転が荒い方も多く、工場までの狭い道をガタガタ言わせながら荒い運転をするのでたまに近隣から騒音クレームが来ることがあります。

良くも悪くも細かい方ならちゃんとトラック業者やナンバーまで控えている方もおり、そういう場合はその業者へクレームを直接言えるのでありがたい?です。

逆にトラックがうるさい!だけのクレームだとどこの誰だか分からないので無関係な全業者へも騒音への配慮を通達しないといけないので面倒です。

あと定期点検などで一時的に大量の業者が出入りする時も、必ず早朝や深夜には入ってこないよう注意喚起するなどの対策をしないと、たまにやたら速く現地に入ってくる業者さんがいるので気を付けないといけません。

クレームのあんまり無いバイオマス発電所もありますよ!

僕のいた製紙会社は町中にあった関係でたまにこういったクレームが来ることはありました。でもバイオマス発電所の立地は海沿いまたは工場地帯、山の中といったような僻地に建設されることも多く、そういったバイオマス発電所ではあまりクレームが来ることはありません。

ちなみにですが、以前弊社の従業員の一人である総務部の課長が住宅地から工場目の前の一般道を爆速で運転していったことで近隣の方より大層なお叱りを受け総務部長も激おこでした。

チャーメン
チャーメン

なにしてんの・・・

総務部長
総務部長

こういう会社じゃなくても駄目だよ。あれは。

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