全国バイオマス発電所情報【福島県】

全国バイオマス発電所情報

当記事では公開日時点でのFIT認定されている1,000kW以上の各バイオマス発電所の情報や、公開されたことのある求人などをまとめています。
一応、建設予定のバイオマス発電所についても建設予定が確定していたり、情報が明確に開示されているものはなるべく載せていきます。

今回は東北地方6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)のうち、福島県のバイオマス発電所についてご紹介します。

現在FIT認定されて運転している福島県のバイオマス発電所は、僕の調べた所約14件ほどになっています。

燃料の略称はWC:木質チップ(未利用材、一般木材、建築廃材含む)、WP:木質ペレット、PKS:ヤシ殻となっています。

福島県

【2004年8月運開】日本製紙勿来工場4号ボイラー

日本製紙勿来(なこそ)工場の製造工程で使用する電力や蒸気はもともと自家用の重油ボイラーとディーゼル発電から供給していたが、2004年以降は今回のボイラーが稼動することによって、重油はバックアップ用に使用するだけとなった。

ボイラーは荏原で、独自技術の内部循環流動床式と言う炉を採用しており発電出力は16,000kW。

燃料には主に建築廃材、バークを使用。

日本製紙工場内の従業員で稼働しているためか発電所単体での求人は見つけられず。

【2006年10月運開】エフオン白河 大信発電所

(株)エフオン100%子会社。

燃料には未利用材や建築廃材などを使用しており、3.11の際は被災地域の復興に向けた活動が本格化するにつれ、大量に発生すると考えられる廃木材の処理に関して、それらを使った発電も積極的に行っている。

ボイラーは荏原で、独自技術の内部循環流動床式と言う炉を採用しており発電出力は11,500kW。
保守運営はエフオン100%子会社でバイオマス発電所の運営管理、燃料の収集・販売事業を手掛けるエフバイオスが行う。

事業リスクを検討し2023年1月からFIP制度へ移行している模様。

エフオン白河 - 株式会社エフオン EF-ON|私たちEF-ONグループは、人々の生活を支える技術・社会の省エネルギーを支援します。株式会社エフオン EF-ON
「省エネ」「木質バイオマス発電」で人々の生活を支える株式会社エフオングループのWebサイトです。事業紹介、会社概要、採用情報などを掲載しています。

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【2012年7月運開】グリーン発電会津

バイオマス企画事業会社のグリーンサーマルと地元林業会社のノーリンが共同出資して設立。2012年7月にFIT認定を受けている。

燃料は主に会津圏内で行われている間伐などで発生する未利用材などの低品質材を使用。

ボイラーは住友重機械工業製の小型循環流動層式を採用しており発電出力は5,700kW。

他にもプラント内で温排水を利用し錦鯉の養殖も行っている。

チャーメン
チャーメン

僕が昔いた製紙会社でも排水に問題ないことをアピールする為に鯉を飼っていました。

でも鯉は多少の汚水でも生息可能な生き物だし、清浄な水をアピールするならもっとイワナとかヤマメみたいな魚を養殖すれば良いのに・・・と思っていましたね(無理なんでしょうけど)

グリーン発電会津 | 資源循環型社会の実現
グリーン発電会津は、経済産業省2017年度地域未来牽引企業に選定されました。 地域未来牽引企業とは・・・ 地域内外の取引実態や雇用・売上高を勘案し、地域経済への影響力が大きく、成長性が見込まれるとともに、地域経済のバリューチェーンの中心的な担い手、および担い手候補である企業 (経済産業省のHPより)

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【2018年2月運開】相馬エネルギーパーク

オリックスグループの100%出資で設立された石炭・バイオマス混焼発電所。

燃料には石炭の他輸入ペレットを使用し、現在のバイオマス混焼比率はMAX34%程度。

ボイラーは三菱重工業製の微粉炭式を採用しており発電出力は112,000kW。

発電所の運営保守には太平電業が担当している模様。

2018年8月より三菱の火力発電設備運転監視制御システム「MHPS-TOMONI」を稼働した。
これはセンサーやコンピュータ分析を活用して火力発電所の運用効率向上と安定稼働を支援するシステムで、具体的には発電設備の遠隔監視、異常を示す予兆の早期検知、設備寿命の診断、設備運用状況と効率の監視、機器の最適運用法の提案、水質診断、補機電流診断などの機能を持っているとのこと。

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【2021年4月運開】田村バイオマスエナジー

タケエイと田村市が出資する、自治体資本参加の珍しい発電所。

燃料には地元の未利用材や一般木材を利用する。

ボイラーは三菱製の流動床式を採用しており発電出力は7,100kW。

チャーメン
チャーメン

福島県内の汚染チップを使用することに関して住民が反対運動をおこし、2019年9月には訴訟問題となっているみたいです。
いくら問題ないと言われても、近隣にそんな排ガスを出す設備が出来るのはいい気分ではないでしょうねぇ・・・

エネルギーの地産地消に貢献します
福島県の豊かな森林から発生する間伐材や、松くい虫被害木を有効活用し、 再生可能エネルギーを創出します。

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【2021年4月運開】エア・ウォーター小名浜バイオマス電力

エアウォーターと中国電力の共同出資で誕生したバイオマス発電所。
本プラントは東日本大震災で製塩事業の操業停止を余儀なくされた日本海水小名浜工場内跡地を活用するために建設された。

2023年1月19日に社名をエアウォーター&エネルギア・パワー小名浜からエア・ウォーター小名浜バイオマス電力へ変更している。

燃料は輸入ペレット及びPKSを使用する。

ボイラーはJFEエンジニアリングが業務提携しているフィンランドのバルメット製循環流動層式を採用し発電出力は75,000kW。

本発電所の運転保守を目的とした発電事業会社AWEP小名浜が担う。

バイオマス発電|エア・ウォーター小名浜バイオマス電力株式会社

公開されている求人情報は見つからず。

【2022年4月運開】エイブルエナジー

エイブル、関西電力、九電工が共同で設立した福島いわきバイオマス発電所。

燃料には全量輸入ペレットを使用する。同発電所は当初石炭混焼発電の予定だったが、地元の反対等でバイオマス専焼に切り替えている。

ボイラーは住友重機械工業製の循環流動層式を採用しており発電出力は112,000kW。

チャーメン
チャーメン

112MWは現在稼働中の国内バイオマス専焼発電所では最大級!!

エイブルエナジー合同会社 福島いわきバイオマス発電所
エイブルエナジー合同会社 福島いわきバイオマス発電所では、福島いわきバイオマス発電所は、持続可能なエネルギーの供給で社会と地域への貢献をめざします。

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【2022年5月運開】平田バイオエナジー1号

【2023年4月運開】平田バイオエナジー2号

奥村組、四国電力、岩堀建設工業らが参加し建設された発電所。同敷地内に1,2号機があり、1号は2022年5月、2号は2023年4月に運開。

燃料は福島県及び近隣県からの間伐材等未利用材を使用。

ボイラーはどちらもタクマ製のストーカ炉を採用しており発電出力は1,990kW。

発電所の運営及びメンテナンス(O&M)や燃料(木質)供給は新電力開発が行う。

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【2024年3月運開予定】エクシオグループ

エクシオグループ(株)が廃校となった旧論田小学校内で行うバイオマス発電事業で現在建設着工済み。

燃料は未利用材を使用し、ボイラーはドイツのReGaWatt GmbH社製のバイオマス熱分解ガス化CHPを採用。発電出力1,935kW。

エクシオグループ株式会社
福島県古殿町における木質バイオマスガス化発電所建設に向けた実証試験開始についてエクシオグループ株式会社のニュース詳細をご覧いただけます。

エクシオグループ主体運営の為か当発電所単体の求人は見つからず。

【2024年4月運開予定】飯舘バイオパートナーズ

東京パワーテクノロジー出資で設立された。

ボイラーには神鋼環境ソリューションズの流動層ガス火焼却炉式が採用されており、これは流動砂を用いて燃料をガス化し、少ない空気で効率的にごみを焼却する縦型でコンパクトな炉。
ガス化とあるがバイオマス熱分解ガス化CHPやガス化溶融炉とは異なる。発電出力は7,500kW。

燃料には原発汚染されたバークや県内チップを利用する。

チャーメン
チャーメン

流動層ガス火焼却炉式というのは初めて聞いた炉型でした。流動床式とは違うのでしょうか?

飯舘バイオパートナーズ株式会社 | 飯舘バイオパートナーズ株式会社は、バイオマス発電事業によりふくしま復興に貢献する会社です。

求人はまだ行っていないと思われる。

【2024年5月運開予定】バイオパワーふくしま

建設着工済み。産廃処理業者のログが行うバイオマス発電所で建築廃材などを使用する他、産廃プラを処理して燃料とする。
・・・が、このことに近隣住民が反発し建設反対運動が起こったり市議会も反対意思を示したり何かとトラブルになっている模様。

ボイラーメーカーや炉型は不明だが、情報によると恐らく三菱製。発電出力は14,200kW。

チャーメン
チャーメン

福島県は原発の廃棄物に関する問題もあってか、バイオマス発電に対しての風当たりが他県より厳しいかもしれません・・・

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【2024年12月運開予定】会津こもれび発電所

東京エネシス、東京産業、SHICHIJO、北越コーポレーションの4社共同出資で誕生したバイオマス発電所。運開後の保守運営や燃料調達はこの出資会社で受託し行うとのこと。

燃料は会津地域の未利用材や一般木材、建築廃材を使用する予定。

ボイラーはタクマ製を採用しており炉型は不明だが恐らくストーカ炉または流動床式と思われる。発電出力は7,100kW。

求人情報はまだ無いと思われる。

【運開日未定】トーヨー浪江バイオマス発電所

地元企業とトーヨーエネルギーファームの出資で設立されたバイオマス発電所。グループ企業に石川県の輪島バイオマス発電所がある。

燃料は同県内の未利用材、一般木材を使用し隣接するチップ工場、浪江バイオマスチップ製作所から供給される。

ボイラーにはレポテック社の熱分解ガス化CHPを採用。発電出力は1,972kW。

浪江バイオマスチップ製作所 | トーヨーホールディングス
株式会社浪江バイオマスチップ製作所は、木質バイオマス発電の原料となる木材チップを製造しています。福島県の浪江町にある企業です。

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