当記事では公開日時点でのFIT認定されている1,000kW以上の各バイオマス発電所の情報や、公開されたことのある求人などをまとめています。（※木質チップ系燃料を使用した発電所に限定している為、木質系燃料由来のガス化エンジンやディーゼル発電所は掲載していますが、廃棄物由来のメタンガスを利用したバイオガス発電やパーム油発電所、ごみ焼却所等は除外しています。）
一応、建設予定のバイオマス発電所についても建設予定が確定していたり、情報が明確に開示されているものはなるべく載せていきます。
今回は中部地方9県（新潟県、長野県、山梨県、富山県、石川県、福井県、静岡県、岐阜県、愛知県）のうち、富山県、石川県、福井県のバイオマス発電所についてご紹介します。
現在FIT認定されて運転している中部地方のバイオマス発電所は、僕の調べた所富山県が2件、石川県が1件、福井県が2件ほどになっています。
燃料の略称はWC：木質チップ（未利用材、一般木材、建築廃材含む）、WP：木質ペレット、PKS：ヤシ殻となっています。
富山県
【2015年6月運開】グリーンエネルギー北陸
港での運搬業や資源リサイクル、車両整備業などを手掛ける北陸ポートサービスが主導で行われているバイオマス発電事業で、富山県内では初の木質チップ専焼の発電所。
燃料は富山県内の未利用材などを使用し、グリーンエネルギー北陸100％子会社のグリーンマテリアル北陸が燃料調達及びチップ製造を担う。
ボイラーは住友重機械工業製の循環流動層式を採用しており発電出力は5,750kW。
もともと環境事業に力を入れていたようで、FIT制度開始後に北陸地方では最も初期に運開している発電所です。
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【2022年7月運開】伏木万葉埠頭バイオマス発電所
事業会社は東京ガス子会社のプロミネットパワー。漢字の読み方は「ふしきまんようふとう」という。
燃料には輸入木質ペレットなどを使用され、調達は伏木海陸運送が行う。
EPCは東洋エンジニアリングが行い、ボイラーはアンドリッツ製の循環流動層式を採用。発電出力は51,500kW。
運転保守は東京電力フュエル＆パワーが担当する。
公開されている求人情報は見つけられず。
中部北陸地方の中では最大級の発電所！
石川県
【2015年3月運開】輪島バイオマス発電所
トーヨーエネルギーファーム、輪島市、宮下建設などが出資して建設されたバイオマス発電所。
燃料はスギなどの未利用チップを使用。
元請EPCはトーヨー建設が行い、ボイラーはオーストリアのレポテック社の熱分解ガス化CHPシステムを採用。発電出力は1,994kW。
運転保守はトーヨーエネルギーソリューションが行う。
石川県はそこまで森林面積が少ない訳でも林業が盛んでない訳でも無いですがあまりバイオマス発電所は普及していないようです。なぜでしょう？
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福井県
【2016年3月運開】福井グリーンパワー
神鋼環境ソリューションズ、出光興産、九頭竜森組、ニューチップ運送の共同出資で誕生したバイオマス発電所。
燃料には県内の間伐材を中心とした未利用材や一般木材を使用し、地元チップ製造会社のニューチップ運送が燃料を供給する。
ボイラーは神鋼環境ソリューションズ製の流動床式を採用しており発電出力は7,340kW。
発電所は田んぼのど真ん中にポツンと立っているので、夜間は工場夜景が目立ってちょっとしたフォトスポットになっているらしいです。
自然豊かな風景にドーンと無機質な工場が入り込む姿はバイオマス発電所ならではの風景ですね♪
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【2017年7月運開】敦賀グリーンパワー
丸紅株式会社の100％子会社である丸紅クリーンパワー主導で設立されたバイオマス発電所。東洋紡敷敦賀事業所第二事業所の敷地内に建設された。両社の共同事業では他にも2023年に運開した岐阜県のぎふ西濃グリーンパワーがある。
燃料にはオーストラリアやアメリカなど海外の輸入チップとPKSを使用。2021年に中部電力が50％株主となって以降は連携して東海北陸地方の国内材も調達している。
ボイラーは住友重機械工業製の循環流動層式を採用しており発電出力は37,000kW。
発電所の保守運営は三井物産フォーサイトに業務委託されている模様。
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